ジャズのアドリブはある程度自由に弾けるまでにも果てしない道のりがあるように感じると思います。
それは、全ての人が通るので諦めて(笑)、コツコツと積み上げていって日々の成長を楽しむしかありませんが、その中でも様々な要素があります。
コードを元にフレーズを組み立てる考え方、様々なスケールを想定する方法、代理コードや、譜面にないコードを想定したアウトフレーズなどなど。
それらの要素の一つがブルーススケールを使ったアドリブです。
ブルーススケールは、案外軽視されている印象があるんですが、ジャズのアドリブでは非常に重要です。
どんなにコード進行を追えても、アウトできても、ブルースフレーズがないと正統派のジャズの雰囲気は出ないと思います。
なので、他のジャンルの音楽をやっていてジャズに挑戦しようという方はもちろん、ジャズの中級者の皆さんにも是非取り入れて欲しい要素ですね。
★ 今回は定番のスタンダード『枯葉(Autumn leaves)』を使って、敢えてブルーススケールのみでアドリブをしていきたいと思います。
それはそれで難しいので、中級者以上の皆さんはこれに普段のコード分解等も混ぜてみるとより実用的かなと思います。
それでは、実際に見ていきましょう!
枯葉のコード譜はこちら
枯葉の最初の4小節はBbのキーのIIm7-V7-IM7-IVM7というコードがついています。
ここをBbの明るめのブルースフレーズで弾いていきます。
コツはフレーズの最後をIM7(=BbM7)のところで3度の音を絡ませることです。
そうすることで、ビデオの後半でやっているような敢えてマイナーペンタトニックを使ったフレーズでもかっこ良くサウンドさせることができます。
Am7b5- D7- Gm7- G7 の部分は、大きくGmに解決する部分と捉えることで、Gマイナーのブルースだと思って弾けると思います。
b5を上手く絡ませるのがいい感じになるコツです。
実際のフレージングを紹介します。
これはGeorge Bensonがよくやる感じを僕なりにやってみました。
ちょっと難しいかもしれませんが、指板をスムーズに上下に移動しながらダブルストップも絡めるのでかなり勉強になると思います!
こういう思いきりブルース的なフレーズをメジャーの進行にぶつけるのも面白いです。
ジョーパスならやらないと思いますが、ケニーバレルやグラントグリーンなら弾くかもしれません。
さて、曲全体でどうかんがえれば良いでしょうか?
細かい部分は気にせずに、Cm7から始める4小節(Cm7-F7-BbM7-EbM7)では、Bbの明るめのブルースフレーズを、Am7b5から始まる4小節(Am7b5-D7-Gm7-G7など)はGのマイナーペンタ+b5で弾けば大丈夫です。
最後の4小節(E7-D7-Gm7-Gm7)もGのマイナーペンタで考えて大丈夫です。