80年代〜90年代までのスタジオシーンで最も忙しかったギタリストの1人で、とても特徴のあるサウンドで様々なレコードでいい味を出していたハイラムブロック。
StingのLittle Wing、Billy JoelのStranger、Chaka KahnのThrough the fireなど、彼のギターじゃなかったら随分違う印象の曲になってたかもしれません。
さて、今回は僕なりに彼のフレージング、カッティングに迫って行きたいと思います。
随時追加して行きますので、お楽しみに!
ハイラムがどういうギタリストでどういう特徴があるのかを説明しています。
基本的にはジャズ的な知識がしっかりあった上でロックギターの手法を使って演奏する人で、ストラトキャスターの扱いに長けていて、どんなセッションでも自分の色を残しつつセンスよく混ざることが出来るギタリストかなと思います。
ここでは、実際のフレージングを見て行きます。
今回は彼の3rdアルバム”Way Kool”よりWolfmanという曲を題材にします。
ドミナント7thが半音上がって戻るという、まあよくあるパターン(ブルースのバッキングとかでよく無意識にやってるやつと一緒です)ですが、非常に律儀にコードが変わるごとにフレージングで表現しています。
耳も良かったんでしょうけど、これはジャズをシリアスにやってた名残かなとも思います。
ただ、フレージング自体は、ロックの手法(チョーキングでメロを弾く)を使っているので独特な個性になっていると思います。
今度はWolfmanのメロディーをみてみます。
ここも、勿論コードの移動に合わせて使う音を変えています。
歌うようなメロディーを、歯切れよくある意味リズムギターのように弾くのが彼のスタイルかもしれませんね。
オルタネイトでリズムとノリをしっかりキープしてメロディーを弾くのが良いと思います。
4)Window Shoppin’ のイントロのカッティング
さて、今度はバッキングを見ていきます。
ここでは1stアルバムの”From All Sides”の1曲目 Window Shoppin’のイントロを題材にします。
ダブルストップのカッティングと、低音弦のシングルノートのパターンが合わさった結構難しい演奏ですが、一度に2つ練習出来るのでおすすめです。
コツはやはり、オルタネイトをしっかり徹底して弾くことです。
ちなみに、この曲の最後にめちゃくちゃカッコいいピアノソロ弾いてるのはKenny Kirklandです。是非聴いてみて下さい!
ハイラムは、コンパクトエフェクトを沢山つなげて演奏するのが好きな人でした。
主にBOSSのエフェクトを使ってたと思いますが、MXRのコーラスやIbanezのワウを使っている映像も見た覚えがあります。
一応、基本は、ギター→ワウ→コンプレッサー→オクターブ/ピッチシフター→ドライブ系→コーラス→ディレイ→アンプっていう繋ぎが基本だったんじゃないかなと思います。
重要なのは、コンプレッサーとコーラス、ドライブだと思います。
コンプレッサーを結構派手に掛けるので、ドライブは少なめで良いと思います。
この動画の最後にエンドロール風に彼の使用していたエフェクトを載せましたが、一応ここにも上げておきます。
BOSS PS-5 Pitch Shifter
BOSS CS-3 Compression/Sustainer
BOSS OC-2 Octave
BOSS BD-2 Blues Driver
MXR M134 Stereo Chorus
Line6 Delay Modeler