【Stella by Starlight】コードソロ的、もしくはギタートリオ的なアドリブ
1. 最初4小節(Em7b5-A7-Cm7-F7)
何度も同じ説明ですが、m7b5に9thを足しています。
その音をキープすることでA7のときも13thになります。
通常Vii7にはb13thをテンションでつかいますが、ここではそこから離れてよりコンテンポラリーな響きを狙っています(今ではまあ一般的になってますけど。笑)。
Cm7のところで、11thとm3の音を2度音程でぶつけているのがポイントです。
2. 次の4小節 (Fm7-Bb7-EbM7-Ab7)
Fm7のボイシングはm3と9を半音でぶつけるクローズドボイシングです。
逆にその後のボイシングは4度音程を含んだ音程幅のある形です。
Bb7の部分はオルタードスケールから導かれる、トライアドを4つ並べてメロディーをハモらせています。
トライアドはそれぞれフレージングにも活かせるので、是非研究してみてください。
その後、最後のトライアドの形をそのまま半音上昇させることで、EbM7に解決させてます(厳密にはFonEb もしくはEb69#11)。
3. 次の4小節 (BbM7-Em7b5/A7-Dm7-Eb7)
シングルノートで、曲のメロディーと似た感じのラインを弾いています。
Eb7は、Bbm7-Eb7にツーファイブ分割してフレージングしています。
ほぼ、僕の中ではBbm7(IVm)として、その中で動かしています。
4. 次の4小節 (FM7-Gm7-Am7b5-D7)
Fのキーに転調してからの部分です。
Am7b5に行く時にしっかりb5(Fのダイアトニックにない音)を狙ってますね。
その後4拍目にD7を先取りしています。
1拍シンコペーションさせるのは結構目立つので効果的です。
5. サビの最初4小節(G7+5 – G7+5 – Cm7- Cm7)
リズムがポリリズム的で面白い部分です。
コードのボイシングは普通のビバップ的なものです。
リズムの遊びはバンドで演奏しているときは、周りが反応してくれたりもしますし、楽しいポイントです。
6. サビ後半 (Ebm7-Ab7-BbM7-BbM7)
Ebm7に行くのに3つのクロマチックな動きがありますが、これはIIm7からIVm7に移動するときのクリシェみたいなものですね。
フレーズを弾くときも、IIm7で思いついたフレーズをずらすだけで必ずIVm7でも合うので、それを利用してモチーフの展開に使えます。
最後のフレーズは1オクターブ下でも弾いていますが、こういう風に音域を変えて同じフレーズを弾くのも効果的です。フレーズに意味が生じるので。
7. 最後のAの部分前半(Em7b5-A7-Dm7b5-G7)
Em7b5には例によって9thを入れてます。別ポジションなので、これを機に覚えましょう。
A7はJim Hall的にコンディミ派生のトライアドを使ったコードです。
同じ動きをDm7b5-G7でもやってますね。
G7の後半は、短3度上に持って行って別のフレーズを弾いています。
アイディア的にはコンディミのアイディアですね。
8. 最後4小節(Cm7b5- F7 -BbM7- BbM7)
頭はCm7b5のつもりで間違えて弾いたものですが、まあ、そんなに酷く外れてないのでなんとなく問題なく聞こえてませんね。笑
その後はV7オルタードで、#11解決です。
最後の下りのフレーズはダイアトニックの4度(Eb音)外しです。