★コード進行の説明+実際のメロディーとコードワーク
・テーマのコードメロディー(デモ演奏)
これから解説するテーマの弾き方の一例です。ピアノレスを想定してコードも併せて弾いています。
・最初の2小節(Em7b5-A7)の部分
色んなやり方があるので、サウンドの好みで使い分けるのが良いと思います。クローズドボイシングのコードだとよりコンテンポラリーな雰囲気になるし、オーソドックスだとよりビバップな雰囲気になると思います。
・3〜8小節目の部分
ここでは、引き続きツーファイブのコードワークが色々つかえます。同じコードワークを枯葉を例に使ってみせています。この様に様々な曲に転用できるので、慣れてしまうと一気にコードワークの幅が広がります。
・次の8小節
ここはキーがBb >>> F >>> Bb という風に変わって行くので、ちょっと忙しい雰囲気ですが、とてもキレイなパートです。引き続き、ツーファイブ系のコードワークをストックしましょう。
・サビの部分
ここはコードが2小節ごとに動くので、少し色々試しやすい部分です。サブドミナント(IIm7) → サブドミナントマイナー(bVII7) → トニックという典型的なコード進行なので、ここも様々な曲に転用できると思います。
・最後8小節
ここは割とシンプルですが、アメリカでよくやる進行の説明もしています。
★短いビデオで少しずつ取り組めるようにしていますので、根気よく続けてみてください。最初の8小節は、モチーフを展開しながら弾いています。
・冒頭の2小節(Emb5-A7)
それぞれのコードに合う音で、入りかた(拍の裏、小節線をまたぐ)に気をつけて弾いています。これをモチーフに次へ続けています。
・次の2小節(Cm7-F7)
最初のモチーフのリズムを使っています。音的にはF7(b9,13)のサウンドを想定しています。
・5、6小節目(Fm7-Bb7)
さらにモチーフのリズムで、今度は割と歌うようなフレーズですね。Fm7を考えて弾いています。
・7、8小節目(EbM7-Ab7)
サブドミナントからサブドミナントマイナーへのフレージングです。次の8小節は流れるようなフレージングにスイッチしています。
・9、10小節目(BbM7- Em7b5/A7)
アルペジオ的なフレーズを、裏から入って3連音符を弾いています。これは僕がよく弾く譜割りですが、ビバップではよくありますね。お勧めです。結構勢いがつくので、その後はそれを利用して歌うように弾いています。
・11、12小節目 (Dm7- Eb7)
ここのフレーズは直後にいくFのキーでのサブドミ・マイナーです。
・13、14小節目(FM7-Gm7)
Fのキーのトニックからサブドミナントに行くフレーズです。キーのメジャースケールの4度の音に行くとサブドミナントに行く感じが表現し易いですね。最後の音は、次のコード(Am7b5)の先取りです。8分音符の先取りは割と良くありますが、4分音符でのは結構面白いですね。
・15、16小節目(Am7b5-D7)
前半は、m7b5でよく使うアルペジオ的なフレージングです。3度上のマイナー6コード(この場合Cm6)と考えるのもアリです。後半も、これまた典型的なビバップのドミナントフレーズです。
・サビの前半(G7-G7-Cm7-Cm7)
ここは、コード進行の中でも結構おっと思わせる部分で、なんとなくGmに行きそうなのがいきなりG7altに行くので、フレーズも唐突な感じで弾いてます。Cm7の部分のフレージングは2、4度音程で弾いていて、モードというかペンタトニックというか、そんな感じです。
・サビの後半(Ebm7-Ab7-BbM7-BbM7)
サブドミナント・マイナーの残半は想定コードEbm9でアルペジオ、後半はEbmM7でのアルペジオでビバップ的に弾いています。BbM7への解決がなかなかユニークです(ただ間違えただけなんですが、怪我の功名)。
・サビの最後からの続き(24小節目〜28小節目)
サビの最後のフレーズをモチーフにして、似た音形を作ってアドリブをしています。G7のところでオーソドックスなフレージングに戻っています。
・最後の4小節
ここは本来Cm7b5のコードの部分ですが僕はCm9的に弾いています。このように、勝手にコードの種類を変えてアドリブするのは、よくやります。厳密にはサウンドしない音が出てきますが、それはそれで気にしなくても大丈夫です。考え方としては、Cm9自体がパッシングコードで、BbM7に解決するような感じです。全体的には、テンション感の少ない感じで終わってます。
・ソロの構成力について
構成力がソロの善し悪しを左右するという話をしています。テンション感の調整、モチーフ、ユーモア等を交えたうえで、流れを意識しながら演奏する感じです。その場で作る意識を常に持って取り組みましょう。
★今回は、アドリブが結構盛り上がって来て音数が増えているコーラスを解説しています。
・最初の2小節(Em7b5-A7)の部分
2小節をまるごとA7オルタードとして弾いています。盛り上げる為の要素として16分音符のフレーズを弾いています。音使い的にはビバップそのもので、様々なクロマチックアプローチを使っていますので、8分音符のフレーズとしても使えますし、コピーすると結構色々実用的だと思います。もう一つ重要なのはピッキングのやり方で裏を強調しつつスピーディーにサウンドさせることです。ピッキングのアイディアを説明しています。
・3小節目〜8小節目まで(Cm7-F7, Fm7-Bb7-EbM7-Ab7)
モチーフの展開をしてるのを詳しく説明しています。それぞれのコードに合うペンタトニックスケールを研究しておくと、モチーフの展開がしやすくなります。
・9小節目〜13小節目まで(BbM7-A7-Dm7-Eb7, FM7)
オーソドックスなバップフレーズを弾いていますが、自分でも(その場で)アレンジできるようにしておくとより実用性があがると思います。また後半のサブドミマイナーの部分は、Bbm7を想定しています。13フレット上のコードが頭の中で視覚化できていると弾き易いと思います。あと、ゴーストノートを使ったポジション移動について説明しています。これはかなり便利な方法です。
・14小節目〜17小節目(Gm7-Am7b5-D7-G7)
Gm7は実はそんなに意識せずにFのキーからAm7b5の中のノンダイアトニックノートであるEbの音にフレージングしています。D7はコンディミを想定して弾いて、着地音をG7のb5の音にしています。ここのG7はこの曲ではかなり特徴的なコードなので、わざと目立つ音を着地音に選んでいます。
・18小節目(G7)
ジョージベンソンがよくやる16分音符でのテクニックです。スィープを挟む事でリズム的にも面白いし、音の跳躍も面白いと思います。
・19小節目/20小節目(G7-Cm7)
ここも引き続き16分音符のフレージングです。スウィープやハンマーオン、プリングオフなどをつなげてスピーディーに弾けるようにしたいですね。フレーズの内容としてはかなりオーソドックスな音使いですので、色んな場面で使えると思います。
・21小節目〜24小節目(Ab7-Ab7-BbM7-BbM7)
ここはBbキーのサブドミマイナーです。12小節目とほぼ同じ考えかたです。後半は、4度重ねのダブルストップをずらせてBbM7の#11の音に解決しています。ただ、ここは僕は間違って弾いたものをずらせて行って合うという、苦肉の演奏ですが。笑 その後Bb上ではCのトライアドを弾いています(Bbのリディアン的なサウンド)。
・25小節目〜最後(Em7b5-A7-Dm7b5-G7-Dbm7/Gb7-Cm7/F7-BbM7)
28小節目はオルタードに合うペンタを使っています。BbM7はトップに#11を置いてるのが耳を惹きますね。最後の3連系の下るフレーズもリディアンスケールでアドリブを〆ています。
★コードソロ的、もしくはギタートリオ的なアドリブ
・最初4小節(Em7b5-A7-Cm7-F7)
何度も同じ説明ですが、m7b5に9thを足しています。その音をキープすることでA7のときも13thになります。通常Vii7にはb13thをテンションでつかいますが、ここではそこから離れてよりコンテンポラリーな響きを狙っています(今ではまあ一般的になってますけど。笑)。Cm7のところで、11thとm3の音を2度音程でぶつけているのがポイントです。
・次の4小節 (Fm7-Bb7-EbM7-Ab7)
Fm7のボイシングはm3と9を半音でぶつけるクローズドボイシングです。逆にその後のボイシングは4度音程を含んだ音程幅のある形です。Bb7の部分はオルタードスケールから導かれる、トライアドを4つ並べてメロディーをハモらせています。トライアドはそれぞれフレージングにも活かせるので、是非研究してみてください。その後、最後のトライアドの形をそのまま半音上昇させることで、EbM7に解決させてます(厳密にはFonEb もしくはEb69#11)。
・次の4小節 (BbM7-Em7b5/A7-Dm7-Eb7)
シングルノートで、曲のメロディーと似た感じのラインを弾いています。Eb7は、Bbm7-Eb7にツーファイブ分割してフレージングしています。ほぼ、僕の中ではBbm7(IVm)として、その中で動かしています。
・次の4小節 (FM7-Gm7-Am7b5-D7)
Fのキーに転調してからの部分です。Am7b5に行く時にしっかりb5(Fのダイアトニックにない音)を狙ってますね。その後4拍目にD7を先取りしています。1拍シンコペーションさせるのは結構目立つので効果的です。
・サビの最初4小節(G7+5 – G7+5 – Cm7- Cm7)
リズムがポリリズム的で面白い部分です。コードのボイシングは普通のビバップ的なものです。リズムの遊びはバンドで演奏しているときは、周りが反応してくれたりもしますし、楽しいポイントです。
・サビ後半 (Ebm7-Ab7-BbM7-BbM7)
Ebm7に行くのに3つのクロマチックな動きがありますが、これはIIm7からIVm7に移動するときのクリシェみたいなものですね。フレーズを弾くときも、IIm7で思いついたフレーズをずらすだけで必ずIVm7でも合うので、それを利用してモチーフの展開に使えます。最後のフレーズは1オクターブ下でも弾いていますが、こういう風に音域を変えて同じフレーズを弾くのも効果的です。フレーズに意味が生じるので。
・最後のAの部分前半(Em7b5-A7-Dm7b5-G7)
Em7b5には例によって9thを入れてます。別ポジションなので、これを機に覚えましょう。A7はJim Hall的にコンディミ派生のトライアドを使ったコードです。同じ動きをDm7b5-G7でもやってますね。G7の後半は、短3度上に持って行って別のフレーズを弾いています。アイディア的にはコンディミのアイディアですね。
・最後4小節(Cm7b5- F7 -BbM7- BbM7)
頭はCm7b5のつもりで間違えて弾いたものですが、まあ、そんなに酷く外れてないのでなんとなく問題なく聞こえてませんね。笑 その後はV7オルタードで、#11解決です。最後の下りのフレーズはダイアトニックの4度(Eb音)外しです。